ご挨拶

 今から約半世紀前の昭和47年から私ども、新発田郷土研究会や阿賀北美術協会など、多くの文化団体の先輩達が新発田市に是非「新発田城の復元」と「歴史資料館の建設」「美術館の建設」をと市議会および市長さんに請願・要望を続けてまいりました。

 平成16年には新発田のシンボル「新発田城」の復元がかない、日本百名城の仲間入りを果たしました。然し、お城とセットでこのような施設がないので折角の観光客は物足りなさを語りかけてきます。
「お城のある所には歴史がある。その資料を内外に公開することによってそのお城が更に生きてくる。新発田の皆さんは誇りと自信につながり人の流れが町を潤し、町を元気にする。」と言うのです。ミュージアム(博物館と美術館の合体した施設)であれば、常設展示だけでなく、期間限定の特別展示をすることも可能で、子供も大人も勉強する事もできさらに観光客も賑わい新発田市が標榜している「文化田園都市」として立派に蘇生することができると確信いたします。

 現在新発田市が所蔵している埋蔵文化財・幕藩資料、武具、武家屋敷五棟分、絵画(江戸時代~掛軸) 彫刻などのほか数え切れないほど沢山の民具などが廃校になった学校の教室や廊下、倉庫、旧豊浦庁舎収蔵庫等に分散保管されています。加治・三日市藩柳沢家関係の資料もあります。
これらの資料や作品の多くは市民の目に触れること機会もなく、このまま放置すれば劣化が進みシロアリに蝕まれ、この現状のままでは取り返しのつかないことになります。個人所蔵資料に及んでは、代替わりによりオークション等で散逸する危機的状況もみられます。

 私たちはこれらの文化遺産を次世代に継承し、寄贈された多くの方々の思いに報いる責任があります。そして資料や作品の保存管理、研究調査、公開展示と教育普及をはかっていかなければなりません。

私たちは新発田の文化を守り、まちの活性化と未来を背負う子供たちのためにも「しばたミュージアム」の設立を決意し、2018年5月27日に「しばたミュージアム設立推進市民会議」を発足させました。
 現在、理想とする「しばたミュージアム」の構想について検討を開始いたしました。
50年、100年先の新発田のまちのあり方や、将来の我が郷土の姿を見据えながら、皆様と共に考え行政と一緒になって「しばたミュージアム」の建設・運営に協力していきたいと考えております。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。


         しばたミュージアム設立推進市民会議

                                       代表 佐藤 泰彦